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2016-09-21 17:53:51
回遊する間取りで家事の手を止めないつくり
洗濯物を取り込んで仕舞うまで。買い物から帰って食材を収めるまで。
朝起きて着替えて出かけるまで。
行ったり来たりを何回繰り返していますか?
行き止まりになる場所を回遊できる造りに変えると家事が楽になるだけじゃなく家族の行き来も楽になるかもしれませんよ。



■引き戸、襖で出入り口を自由に

家の中が回遊できるってどういうことでしょう。
例えば、昔ながらの日本家屋では襖など引き戸が多く使われていました。
襖すべてを開ければ広い間口となり、部屋がひと続きになります。
隣の部屋に近い片側だけを開ければ最短ルートで移動できますし、
反対の端を開けて別の人が出入りすることも出来ます。
隣の部屋に移動するために廊下に出てドアを閉めて、隣の部屋のドアを開ける…
なんて手間もかからず、右隣の部屋に通じる襖、奥の部屋に通じる襖、縁側に出る襖、と出入り口が自由なのです。
家の真ん中にある柱を中心に襖の開け方でくるくる回れます。

これなら、家族が同じドアの前で立ち往生することも無さそうです。
隣の部屋に荷物を取りに行くために、
ドアまで移動して廊下に出てから隣の部屋のドアを開けて…
なんてことなく、ドアを開けたら隣の部屋に移動できれば随分と楽になりそうです。


■ウォークスルークローゼット、2WEYキッチン

今の家で四方が襖の家なんて現実的ではないかもしれませんが、
現代の家でも回遊を助けてくれる造りはたくさんありますよ。

例えば
ウォークスルークローゼット。
ドアの位置が廊下側と部屋側の二箇所にあるタイプや、
洗面所から寝室に繋がるようなタイプもありますよね。
ウォークインクローゼットの場合、
広い面積がかえって奥の荷物を管理にしにくくさせているかもしれないですし
両サイドからモノを出し入れできれば有効活用できそうです。

例えば
2WEYキッチン。
キッチンへの出入りがダイニング側だけでなく、洗面所側など別方向にもあるタイプ。
キッチンで調理の合間に洗濯機を回したり、夕飯を片付けながら子どもの入浴のお世話に駆けつけたり。
水周りが近いと何かと便利ですよね。
また、洗面所もキッチンとの2WEYだと朝の身支度で込み合う時間に
キッチンから出入りできるので家族が洗面所の扉付近で詰まることもありません。

他にも
玄関のシューズクローゼットの2WEY。
和室の廊下側と続き部屋との2WEY。
など、家族の暮らし方によって回遊する場所を考えてみたいところです。


■ 壁の面積が少なくなるのでバランスを

いいこと尽くしのような2WEYですが、
増やしすぎると困ることも出てきます。

壁の面積が少なくなるのです。

冒頭の日本家屋のイメージだと分かりやすいでしょうか。
襖に囲まれた和室は壁面が少ないですよね。
現代の暮らしにおいては壁面の確保も外せません。
キッチンには手持ちの家電や食器が収まるサイズのレンジボードを置きたいもの。
キッチンの背面に扉があると難しくります。
壁面が少なくなると収納場所を確保することも難しくなってしまいます。
収納場所を適切な場所に用意することも回遊する家事においては大切な要素。
バランスをみながら回遊場所する位置と壁面と収納場所を考えたいものです。

自分たちの暮らしにおいて
どんな形であれば家族が心地よく過ごせるのか考えながら
住まいを創っていきましょう。