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2016-12-06 18:25:34
長く住むなら、バリアフリーも考えておいて損なし
公共の施設と違い一般家庭では身内に要介護者が出ない限り、なかなか積極的にバリアフリー化しようという意識は定着していないようです。
長く住み続けるためにはバリアフリーについても頭の片隅に置いてリノベーションを考えるのがおすすめです。



■なぜ今になってバリアフリー?
「バリアフリー」という言葉を耳にするようになってから久しく、新しく建てる住宅はバリアフリーデザインになっているところが増えています。そのため「なぜ今さら、バリアフリー?」と思われる方も多いかもしれません。
というのも、実は2020年に東京オリンピックが開催されることから、社会全体を高齢者や障害者が気軽に移動できるようにするバリアフリー新法(正式名称『高齢者、障害者などの移動などの円滑化の促進に関する法律』)が現在注目を浴びているからです。そうした社会の動きに伴い、住宅も改めてバリアフリー化しようと考える方や、将来のためにと今の設備を見直す方も多くなっているのです。

■バリアフリーに際して気をつけるポイント
バリアフリー工事には、リノベーションならではの問題点があります。例えば、階段の勾配をゆるやかにする、架け替える、廊下の幅を広げる、水まわりを新たに作る、移動するといった工事は、大掛かりになりがちで費用がかさみます。
またバリアフリー用の器具を後付けすることで他の家族が使い難くなってしまうケースもあります。
例えば、階段昇降機を設置すれば2階への昇降がラクにできるようになる反面、階段幅が狭くなり他の家族が使い難くなるといったことも、実際の生活の中で起こりうるのです。
そんな時は、階段を使わないで暮らせる間取りに変更するなど、間取りの工夫で効率の良い住まい計画を立てることが求められます。

■今すぐ完璧なものではなく、将来の準備を
健康なうちは何でもなかったものが、知らないうちに障壁と感じるようになることが多いため、何が必要なのかわからない、もしくは必要だということさえ思いつかないことが多いのも事実です。必要になって慌てないよう、今すぐ完璧なバリアフリー工事をするのではなく、将来の下準備をしておくことが大切です。準備をきちんとしておけば、その時になって慌てることもなく、様々な状況に対応しやすい住まいになります。
またバリアフリーリノベーションは、減税や自治体による助成金、介護保険など様々な補助制度がありますので、そうした情報を調べることも準備の一つといえるでしょう。


バリアフリーなんて、老後考えれば良いと思っている方も多いと思いますが、早め早めの人生設計があってこそ、幸せな暮らしが手に入れられるというもの。ぜひ、若いうちから、将来のことを想定した家作りをしたいものですね。