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2016-09-02 18:49:44
最近では中古物件を購入してリノベーションをするという人が増えています。
新築を購入するよりも割安で、さらに細かい所まで自分好みにカスタマイズできるのが人気の理由だとか。
しかし中古物件と一口に言っても、その築年数や構造はさまざま。
そして物件で一番大切なのは「安全性」です。
そこで今回は安全面で一番重要な「耐震性」についてご紹介します。



■耐震のカギは1981年6月
築年数で耐震の強度が違うということをご存じの方は多いと思います。
地震大国である日本では過去の大きな地震のたびに、建築基準法の「耐震性」について繰り返し改定を行ってきました。
耐震性は「旧耐震設計法」なのか「新耐震設計法」なのかで大きく変わってきます。旧耐震設計法は「中地震でも倒壊もしくは崩壊しない設計」であるのに対して、新耐震設計法にはさらに「大地震の時に倒壊もしくは崩壊しない設計」であるという基準が加わっています。
この設計法が制定されたのは1981年6月。つまりこれ以降に建てられた物件には、「新耐震設計」がなされていることになります。ただし、「6月以降に申請を出して、新たに建築に取りかかった建物」ということになりますので、6月にすでに建てられていた物件は旧耐震の可能性があります。

■壊れないだけではない。耐震性は進化している
地震の多い日本の建築物は、地震に対してもっと強いものを作ろうと、日々進化を続けています。その中でも有名なのが「免震性」や「制震性」という建築設計です。
これは耐震性の「大地震でも倒壊もしくは崩壊しない設計」ということに加えて、制震性は「建物に揺れを軽減する装置を設置して、揺れそのものを吸収する設計」、免震性は「建物と地面を離してつくることで揺れを伝えない設計」というものが加わっています。
これらの設計であれば、建物はもちろんのこと、その中にある家具などが倒れて人が怪我をしないで済みますよね。食器を集めていたり本を集めていたりすると、どうしても物がかさばりますし、いざという時には危険な物と化してしまいます。自分の趣味やインテリアを考えた時に、こうした設計はとても安心できるものではないでしょうか。

■「耐震性」以外にも確認しておきたい地震対策
こうした「耐震設計」の他にも、確認しておきたい点がいくつかあります。
定期的な大規模修繕を行っている
大きな地震がなくても、中規模の地震は年に数回起こりますよね。こうした地震や雨風などの気候でも建物は少しずつ傷んでいきます。戸建てであれば自分で業者を頼んで修繕することができますが、マンションではそうもいきません。ですから購入したいマンションが、定期的にメンテナンスをしているかどうかも安全対策の一つの目安になります。目に見えにくい物件の老朽化にもきちんと対応をしていれば、いざという時にも安心できる物件であるといえます。

地盤が丈夫な土地であるか
地震の揺れはその土地の地盤によっても変わってきます。また木造建築が多い地域では、火災が起きやすいといわれています。自分が購入する土地の地盤がどれくらいの強度を保っているのか、周囲の建築物はどうかを確認することも大切です。
これらは各自治体のHPなどで公開をしていますから、一度目を通しておきましょう。

エキスパンドジョイントの採用
マンションにはT字型やL字型などさまざまな形がありますよね。こうした変形タイプのマンションでは、「エキスパンドジョイント」と呼ばれるものが地震の揺れを分散したり、吸収したりして衝撃を和らげてくれます。なかなか聞きなれない言葉ですが、実はとても大切な役割を担っているので、こちらも確認をしておきましょう。

物件の購入は決して安い買い物ではありません。いくら外観が自分好みのものだったとしても、災害などへの対策は充分に注意して購入することが大切ですね。

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