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2015-05-04 15:04:48
住宅購入後の“不安”…『家の前に建物が建つ可能性ってあるの?』
ようやく手に入れたマイホーム。日当たり良好で眺めも素晴らしい…なんて思いもつかの間、突然家の前に建物が建ってしまった…。そんなことも可能性としてあり得ます。

家の前に建物が建ってしまうことによるデメリットや、それを回避するためのポイントについて考えてみましょう。

●家の前に建物が建つデメリットって?
家の前に建物が建ってしまった場合、建物の陰に入って日当たりが悪くなる、建物が目隠しになって見晴らしが悪くなる、向こうの建物からこちらの家の様子が見えてしまう…などが一般的な心配事として不安に思う方は多いようです。

また、屋根に太陽光発電用のパネルを設置していたのに、家の前に建物が建ったおかげで日当たりが悪くなり、見込んでいた発電量を達成できなかったなんてことも、可能性としては考えられます。

その他、コンビニなどが建設されたことで、生活が便利になった反面、24時間つきっぱなしの店舗の灯り、治安の悪化が気になることも。

このように家の前に建物が建ってしまうと、生活する上でのデメリットが発生する可能性もあります。

●不安に思う場合は、住宅を購入する前に土地の用途地域を確認しましょう
家の前に建物が建ってしまい、思いがけないデメリットが発生するのを防ぐためには、住宅を購入する前にその土地についてリサーチをしておく必要があります。

まず、購入する物件の隣が空き地や畑、駐車場など広い土地の場合は要チェック。こういう土地はマンション建設のターゲットになる可能性もあるかもしれません。

そうは言っても、せっかく見つけた物件ですし、必ずしもマンションが建つとは限りません。簡単にあきらめるのもすごく勿体ないですよね。将来の予測をするというのはなかなか難しいですね…。

こんな時、不安を解消するためには、その土地の用途地域を調べてみましょう。土地にはそれぞれ用途地域というものが設定されています。用途地域は大きく住居系・商業系・工業系の3つに分類され、さらにその中で機能的な役割を果たす目的として住居系7つ、商業系2つ、工業系3つに細分化されます。

そして、この用途地域をもとに、「その土地にはどのくらいの大きさの建物を建ててよいのか」が決まっています。「容積率」や「建ぺい率」という建築可能な建物の大きさが決定していくというわけですね。

一般的に工業系の地域は住宅の建築が制限されているため、あまり気にする必要はありませんが、注意したいのは商業系地域。商業系地域は建築の制限が緩く、突然大きなマンションやショッピングセンターが建設される可能性もあります。

なお、これらの用途地域については各行政庁やインターネットで調べることができますし、わからない場合には不動産会社の担当者に聞いてみましょう。自分が家を買おうと思っている場所と、その周辺の土地について事前に調べておけば、思いがけずに大きな建物が建ってしまうというリスクは回避できそうですよね。

●すでに住居を購入してしまった後なら
すでに生活している住居の前に建物が建つ場合は、ある程度あきらめざるを得ないというのが実情のようです。建物が建つということは建築計画に許可が下りているため、少なくとも違法ではありません。したがって法的に解決しようとするのは、あまり良いやり方とは言えません。

ただし日照権の侵害などによって、本来太陽光発電で得るべきだった収益が得られなかった場合は損害として扱うことが可能なケースもあるようです。この場合は弁護士などに相談してみるのも一つの方法かもしれません。

また、大きな建物が建つときは近隣の住民向けに建設会社からの説明会が開催されることもありますので、積極的に参加して疑問や不安をぶつけることも大切なことでしょう。

住宅は購入したら数十年にわたって住み続けるもの。その長い間に家の前に建物が建ってしまうというケースは十分考えられます。そうならないためには、事前に用途地域などのリサーチを行うことは決して無駄ではありません。しっかりと情報集めをすることで将来的な不安を解消してみてはいかがでしょうか?

※平成27年5月作成

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